第23章 彼女の弱みを握る

有川紘樹は視線を落とし、佐伯薫の怯えきった眼差しを受け止めた。

「紘樹……どうしたの? 怖いよ……お願い、助けて……」

佐伯薫は激しく泣きじゃくっている。

有川紘樹は落ち着いた声で宥めた。

「大丈夫だ。記者は外にいる。これ以上お前にちょっかいは出せない。俺が人を回して追い払う。このフロアには二度と近づけさせない」

佐伯薫はようやく息をつき、肩の力を抜いた。

「ありがとう、紘樹……あなたがいなかったら、私……どうしたらいいか……」

そのとき、廊下の向こうがどっと騒がしくなる。

記者とボディーガードの怒鳴り声が、重なっては弾けた。

「これ以上の取材は許可できません。直ちに退去し...

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